ポジティブ思考についての基本的な解説です。

ポジティブ思考という言葉は、今では誰でも知っていますが、その意味や方法を尋ねると、答えはバラバラです。
ポジティブ思考とは何か、どうしたらポジティブ思考ができるのか、ポジティブ思考の本当のメリットは何か、ポジティブ思考を学習するということはどのようなことなのか、を考えてみます。

ポジティブ思考講座などで、皆様から寄せられた質問の中で、他の方々の参考になると思われるものをQ&Aにまとめてあります。

ポジティブ思考Q&A

■ポジティブ思考とは何か?

1.ポジティブ思考は、人間の内面、心の態度のことです。

ポジティブ思考をするということには無理があるという人もいます。
いつも笑顔をいっぱいたたえ、何が起こっても「あらゆることがすばらしい」と考え「笑い続けて」いなくてはならないと信じている人がいます。
ポジティブ思考は、外面をよくすればできるようになるというものではありません。ポジティブ思考は人間の内面的なこと、心の態度なのです。人間の内面、心の態度がポジティブであれば、自然に笑顔になるでしょう。けれども、内面の感情を無理に押え込んで、外面だけをよく見せようとしても、それは仮面をかぶっているようなものです。人から簡単に見破られてしまうでしょう。

2.ポジティブ思考をする人は、自分の内面に強さを持っています。

ポジティブ思考は人をソフトだが、弱くすると考える人もいます。怒鳴ったり、悪口を言わないというのは、ポジティブ思考をする人の特性ですが、ポジティブ思考の人が弱いということはありません。確かに、人から怒鳴られても怒鳴りかえすことがなかったり、悪口を言われても言われっぱなしであると、「相手が強くてかなわないから、自分の弱さを認めて何もしない」ように見えないこともありません。しかし、相手の怒りに対して単純な反応をしないというのは内面の強さのあらわれではないでしょうか。実は、ポジティブ思考をする人は、とても強力な消火装置を内面に持っているのです。ポジティブ思考をする人は自分自身の内面の資質と力を理解し、体験すればするほど、力強くなり、他人に依存する割合が少なくなります。

3.ポジティブ思考をする人は、現実をよく見て、将来を選び取ります。

ポジティブ思考は、現実に対して盲目になり、人をエゴイステックにすると考える人もいます。確かにポジティブに考えなくてはならないと無理に強く思い込んでしまい、現実から目をそらしてしまう人は、他の人から見るとおかしく見えることがありますし、それが他の人にも影響を与えるような事柄だと、何と自分勝手な人だろうということになってしまいます。それでは、現実にふたをして、一人で幻想を作り出して一人で信じているだけのことになってしまいます。しかし、ポジティブ思考をするということは、現実をよく見、現実に直面しながら、将来を選び取っていくということなのです。

4.ポジティブ思考は自分の問題を扱う方法です。

ポジティブ思考が必要だと思う人には、ポジティブでない状況、問題ばかりがあって、それを無理にゆがめて見ようとする、という人もいます。ポジティブ思考は、問題を抱えている人のためのものなのでしょうか。ポジティブであろうとしているのにネガティブな状況、問題にばかりが目につくようであれば、本末転倒ではないでしょうか。ポジティブであれポジティブであれと思えば思うほど困難さにますます目がいってしまうようでは、奇妙な矛盾です。ポジティブ思考の人は、問題ばかり抱えているのでしょうか。そんなことはないはずです。ポジティブ思考とは、人生を見る方法です。問題を扱う方法です。ポジティブ思考では、人生とは問題なのではなく、自己を向上させるための挑戦の場なのです。

■どうしたら、上手にポジティブ思考ができるようになるのか

1.自分の状態を認識します。

ポジティブ思考というからには、それ以外の思考、ネガティブ思考があります。では、それだけでしょうか?どちらにも属さないものもあるようです。思考の資質について考えてみて、自分が、どの程度ポジティブなのかを知らなくては、スタートラインに立ったことにはならないでしょう。

2.自分自身についての認識を深めます。

思考をする自分自身とはそもそも何なのか、自分自身について知らなくてはなりません。そして、なぜ自分はポジティブ思考をする必要があると思ったのか、自分で納得していなくてはなりません。
何となくおもしろそうだから、必要だからというのでは不充分です。そう感じたあなたの着眼はすばらしいのですが、さらに一歩進んで考えてみないと、すぐにポジティブ思考を忘れてしまうかもしれませんし、やめてしまうかもしれません。
まず基礎を作りましょう。

3.ポジティブ思考のためのトレーニングを積みます。

変化をもたらすきっかけは、新しい何か、知識です。ポジティブ思考という言葉を知らなかったあなたが、新しい知識としてのポジティブ思考という考え方を聞き、それが刺激になって、たとえばこれを読んでいるように、何かが始まりました。ポジティブ思考について、もっとよく教えてもらいましょう。そして、それらの知識を自分なりによく吸収していきましょう。

■ポジティブ思考をすることのメリット

ポジティブ思考の何よりのメリットは、新しい発見があることです。自分の思わぬポジティブな側面を改めて見出すでしょう。他の人の中にもいろいろとポジティブな面を見つけて行くこができるでしょう。そして、さまざまな交流を通じて、これまで達成することができなかった、大変な価値あることができたことに喜びを感じるでしょう。
ポジティブ思考は、心豊かに、楽しく、おもしろい体験をすること、人生をもっと生き生きとしたものにすることのためにあるのです。

■精神性との関係

セルフ・マネジメント・システムズでは、ポジティブ思考と精神性は深い関係があると考えています。というよりも、精神的になることが、ポジティブ思考を実践することだと考えています。

1.精神性という言葉について

ここでいう精神性は、英語Spiritualityスピリチュアリティ)という言葉を使って言い表されている概念のことですが、“Spirituality”(スピリチュアリティ)という言葉の概念についても文化的な背景の違いなどから統一的な概念が確立されているとは言いがたい状況です。日本でも、“Spirituality”(スピリチュアリティ)の日本語として、何がふさわしいかについて議論があり、「霊性」とか「精神」という言葉が用いられていますが、「霊性」では宗教的色彩が、「精神」では時には精神医学的な色彩が強く感じられ、どちらもピッタリとした感じがしません。そこで、「精神性」という言葉を使うようにしています。

2.精神性をめぐる状況

一方で、“Spirituality”(スピリチュアリティ)は、いろいろな方面から、注目されています。その代表的な動きは、WHOが健康の定義の中に“Spirituality”(スピリチュアリティ)という言葉を入れようとしていることです。国連憲章のひとつでもある保険憲章の定義では、「健康は身体的、精神的、社会的に幸福な状態」とされてきました。ここに“Spiritual”(スピリチュアル)な健康も加えようというのです。では、従来の精神的健康とどう違うのか、明確に定義されなくてはいけません。
「霊的」という言葉であらわされるような宗教面に力点を置いた健康では、現代社会の新しい流れに対応した動きとはとてもいえませんし、「精神医学的」な健康では、従来行われてきた活動との違いがあいまいになってしまいます。
ところが、“Spirituality”(スピリチュアリティ)の健康が求められる今日的でもあり、現実的な的な要請もあって、このような議論が起こっているのです。
私たち日本人には、このような議論をする場がほとんどありません。このまま議論も行われないままでは、世界の流れについていけなくなってしまうでしょう。世界が注目している“Spirituality”スピリチュアリティ)にもっと注目していいのではないでしょうか。

3.精神性とは...

精神性とは、人間の中に育成される高貴な領域に属するもののことです。精神性に関する言葉としては、人格、人間性、全体性、調和、献身、許容、慈悲、超越、などがあります。人間の生と死を扱うわけですので、倫理や宗教の世界とも関係がありますが、それだけではありません。芸術活動とも関係があります。それは、優れた芸術家の芸術活動を見ればよく分かるのではないでしょうか。さらには、文化や宗派の違いを超えて存在する普遍的な概念であるところから、既存の宗教の世界にとどめて置けるものでもありません。
精神性はまた、個人の領域も越えているものです。私たちの身体と心という個人の世界だけではなく、時には時空を越えた他の人とも共有できる価値・エネルギーとの調和も重要です。というと、これまでの世界観、科学を否定したものと受け取られてしまうかもしれませんが、そのようなことはありません。現代の科学者も、科学的な見地から認めつつあるものです。何よりも、単に既存のものを否定するだけであったら、“Spirituality”(スピリチュアリティ)に関する重要な概念である調和を壊してしまいます。
“Spirituality”(スピリチュアリティ)は、自然と調和して生きる事を目指している農業従事者の中でも養われるものですし、芸術家にも、さらには、ボランティア活動をしている人の中にも養われていくものです。

4.精神性の学習

精神性は、どのようにして身に付けることができるのでしょうか。既存の宗教や倫理の枠に入らないとしたら、哲学的な学問になるのでしょうか。これら以外の、芸術やボランティア活動の中で養うことができるとしたら、真正面から取り上げるよりは、別な道を進むべきなのでしょうか。
大切なことは、精神性の意義を認め、意識的に取り組むことです。純粋な学問というよりも、実生活の中でこそ生かされるもの、認められるものですから、自分自身と切り離してしまっては何にもなりません。
但し、私たちに気づきを与えてくれる知識は必要ですから、知識を学び、実践しながら自分のものにしていくことが大切です。


   

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